良枝実柑/Yoshie Mikan
1989年生まれ。看護師として働いたのち作品の発表を始める。
作品にはCGや画像加工といったデジタル技術が用いられており、モチーフや表現にも電子的な物が取り入れられている。
良枝は作品を通して発展した文明社会に生きる現実を露わにしている。
また一方で、進化する科学技術とは対照的な、不変である人間の本質とは何かを追求している。
いくら文明が進歩しても人間の本質は昔から変わらない。
良枝は芸術とは宗教の様なものであり、人の変わらない本質を癒し救うのではないかと考えている。
良枝は作品内によく自然物である花や草木を登場させているがそれには二つの意味がある。
一つはデジタル社会に取り込まれた人間のメタファーとしての意味であり、もう一つは変わらない人間の本質を癒す存在としての意味である。
看護師として働いていた頃に病院で入院患者が花を貰っているのを見たことから、祝福や慰めが必要な場面や儀式で用いられる花は癒しの象徴ではないかと考え、モチーフとして取り入れた。
<人と植物と電子機器シリーズ(CG) 2022~>
CGで人と植物、そしてPCやスマートフォンといった電子機器を描いたシリーズ。
<電子的花々シリーズ(アクリル画) 2019~>
画像加工を施した花の写真を元に描かれたアクリル画である。